家庭のゴミや事業で発生した廃棄物を安全に収集・運搬するために必要となるのが廃棄物収集運搬業許可です。
ここでは廃棄物収集運搬業許可の概要から、一般廃棄物と産業廃棄物の違い、収集・運搬を依頼した際の費用相場を中心に解説します。
年末の大掃除や引っ越し、空き家の解体や片付けの際に発生する粗大ゴミや大量の廃棄物処分を検討している場合は、ご参考ください。
また株式会社Oslinkでは、一般・産業廃棄物収集運搬業許可を所有の上、各種建物解体や設備撤去、土木・造園工事を行っています。
それらで発生する各種ゴミや廃棄物収集・運搬まで一貫して行うことができますので、ご相談はお気軽にお問い合わせください。
ここで解説する廃棄物収集運搬業許可のこと
・廃棄物収集運搬業許可の概要と必要性 ・一般廃棄物と産業廃棄物の違い ・廃棄物収集運搬費用の相場と算出方法 ・廃棄物収集運搬の活用例 |
廃棄物収集運搬業許可とは?
日々の生活で発生するさまざまなゴミや廃棄物は、法律で定められた処理方法が存在し、それらを適切に収集・運搬するために必要になるのが廃棄物収集運搬業許可です。
これは廃棄物処理法に基づき、廃棄物を安全かつ確実に管理するための基準を満たす事業者に与えられる許可です。
また廃棄物収集運搬業許可は大きく分けると、一般廃棄物収集運搬業許可と産業廃棄物収集運搬業許可、2つの種類があります。
一般廃棄物収集運搬業許可は、日常生活で発生する家庭や事業所から出る生ごみや紙くずといった廃棄物が対象です。
一方、産業廃棄物収集運搬業許可は、製造工場や建設現場で発生する金属くずや木くずといった廃材が含まれます。
さらに環境への悪影響が生じる可能性のある廃油や有害物質、そのほか特別な処理が必要となる危険物も産業廃棄物に含まれます。
廃棄物収集運搬業許可が必要な理由
正規の業者へ公的に廃棄物収集運搬業許可を与え、環境保全と公衆衛生を守るために、廃棄物収集運搬業許可は必要不可欠です。
不適切な処理は環境汚染や健康被害を引き起こすほか、不法投棄による景観破壊や地域への悪影響も招きます。
また許可制度では、事業者が適切な設備や運搬体制を整え、法律を遵守することが義務付けられており、更新時(有効期間は通常5年間)には再度厳格な審査を受ける必要があります。
これにより不法投棄の抑止や廃棄物の適正処理が確保され、持続可能な社会の実現につながります。
こうした点を踏まえ、廃棄物処理を依頼する際は、許可を取得した業者を選ぶことで、安全かつ信頼性の高い対応が期待できます。
一般廃棄物と産業廃棄物の違い
一般廃棄物と産業廃棄物の主な違いは、ゴミの発生源や処理の責任者、管理方法の3点です。
例えば家庭で出る生ごみと建設現場で出るコンクリートくずでは、処理の責任者や管理方法が異なるため、関わる法律や処理の流れも異なります。
一般廃棄物
家庭や事業活動で発生する廃棄物のうち、産業廃棄物に該当しないものが一般廃棄物となります。
これは家庭系一般廃棄物と事業系一般廃棄物に分類され、それぞれ市町村が管理し、適切に処理しています。
家庭系一般廃棄物の種類と例
生ごみ | 食べ残し、野菜の皮 |
紙くず | 新聞紙、チラシ、使用済みティッシュ |
プラスチックごみ | 食品トレー、ペットボトル、ラップ事業系一般廃棄物の種類と例 |
事業系一般廃棄物の種類と例
紙くず | コピー用紙、段ボール、シュレッダー紙 |
食品廃棄物 | 調理くず、食べ残し、売れ残り |
廃プラスチック | 梱包材、包装フィルム、破損した少量のプラスチック製品 |
産業廃棄物
事業活動によって生じる廃棄物のうち、燃え殻や汚泥、廃油など、法律で定められた20種類に該当するのが産業廃棄物です。
不適切な処理は環境汚染や法律違反につながるため、専門の産業廃棄物処理業者に委託するケースが多い傾向にあります。
発生場所別の産業廃棄物例
建設現場 | 木くず、鉄くず、繊維くず、がれき類 |
製造工場 | 化学物質、燃え殻、汚泥、廃油 |
医療機関 | 感染性廃棄物、ゴムくず、金属くず |
廃棄物収集運搬費用の相場
収集運搬費は廃棄物を処理施設まで運ぶための費用で、廃棄物の量や運搬距離、使用する車両の種類によって異なり、分別や積み込み作業の人件費も追加される場合があります。
また爆発性や毒性のある特殊廃棄物は、特別な処理が必要となるため追加料金が発生します。
例えばアスベストなどの有害物質には厳しい規制が適用され、業者や地域、条件により費用は異なるため、事前に詳細な見積もりを依頼することが大切です。
廃棄物収集運搬費用の算出方法
廃棄物収集運搬を依頼した際の費用の算出方法は、一般的に廃棄物の種類、その量と重量、収集場所に基づきます。
ここでは廃棄物収集運搬費用の算出に必要な要素についてご紹介します。
廃棄物の種類
収集運搬費用は廃棄物の種類によって大きく異なり、一般廃棄物は通常、家庭ゴミが主であるため費用が比較的安価です。
一方、産業廃棄物や特殊廃棄物に該当するような、廃油や感染性廃棄物など専用の設備や技術を必要とする廃棄物は、取り扱いの難易度が高いため費用が上がる傾向があります。
またリサイクル可能な廃棄物は資源として再利用できる場合、処理費用が抑えられることがありますが、危険物や特殊廃棄物は高度な処理技術や施設が必要となり、追加費用が発生するケースが一般的です。
量と重量
廃棄物の量や重量は、収集運搬費用に大きく影響しますが、一度に運搬する廃棄物が多い場合、運搬効率が向上するため、単位あたりの費用が安くなるケースもあります。
一方で、重量が大きい場合は、運搬車両や処理施設にかかる負担が増えるため、追加費用が発生するケースも少なくありません。
また廃棄物の量が多い場合は、トラックの積載量に基づいた料金体系が採用されることが一般的です。
反対に金属くずや建設廃材のように重量が重要視される場合は、重量単価で費用が算出されることが多い傾向にあります。
収集場所
廃棄物の収集場所も費用に大きな影響を与える要因で、特に郊外や離島などの遠隔地では、交通費や人件費が追加される場合があります。
また収集場所の交通条件も重要で、狭い道やトラックの進入が難しい場所では、特別な運搬手段や追加作業が必要となり、結果的に費用が増加します。
廃棄物収集運搬の活用例
個人から法人までさまざまな場面で廃棄物収集運搬は活用されています。
ここでは廃棄物収集運搬における利用例を4つご紹介します。
解体や建て替え時の廃材処理
家や倉庫、プレハブなどの解体工事や建て替え工事で発生する木くず、コンクリートがら、金属くずなどは産業廃棄物に分類されます。
一方、家具や家電などの生活用品は一般廃棄物に分類されますが、一般と産業の線引きが難しいケースもあるため専門の業者へ依頼すると安心です。
引っ越し時の不用品処分
アパートやマンションなどの引っ越し時に発生する家具や家電といった不用品は、一般廃棄物として許可業者に依頼可能です。
業者へ一任することで、一度に大量のゴミを処理できるため、さまざまな手続きが生じる引っ越し時の片付けもスムーズに進みます。
大掃除やリフォーム時のゴミ処理
リフォームで発生する建材や既存の備品等の不要物は、少量であれば一般廃棄物に該当する場合もあります。
一方、大量の場合や特殊な廃材は産業廃棄物扱いとなることもありますので、こちらも専任の業者へ任せると安心です。
庭木や植木の剪定後の木くず処理
剪定した庭木や植木の枝葉をはじめとする木くず処理は、少量であれば一般廃棄物として処理されることが一般的です。
しかし種類や量によっては、線引きが難しく産業廃棄物扱いとなる場合がありますので、事前に業者へ相談するのがおすすめです。
廃棄物収集運搬業許可に関するまとめ
廃棄物を安全かつ適切に収集・運搬するために必要な許可で、廃棄物処理法に基づき基準を満たす事業者に与えられます。許可は2種類あり、一般廃棄物収集運搬業許可は生ごみや紙くずなど日常廃棄物、産業廃棄物収集運搬業許可は建設廃材や有害物質を対象とします。
家庭や事業から出る産業廃棄物以外の廃棄物が一般廃棄物で、市町村が管理します。一方、産業廃棄物は事業活動で出る特定の20種類の廃棄物で、建設廃材や化学物質などが含まれ、専門業者による処理が必要です。
2tトラックに家庭ゴミを積んだ場合の総額は30,000〜45,000円程度が目安です。この費用には処分費に加え、収集運搬費が含まれます。費用は廃棄物の種類や量、運搬距離、使用車両によって異なります。
主に廃棄物の種類、量・重量、収集場所の3つの要因で算出されます。一般廃棄物は費用が安価な傾向がありますが、産業廃棄物や危険物は専用技術が必要なため高額になることがあります。
家の解体や建て替え時に発生する廃材処理や、引っ越し時の家具や家電、不用品の処分、大掃除やリフォーム時のゴミ処理などで活用されています。また庭木や植木の剪定後に出る枝葉や土の処理にも活用されます。ただし廃棄物の種類や量によって一般廃棄物と産業廃棄物に分けられるため、事前に業者へ相談することが重要です。
各種建物解体や設備撤去、土木・造園工事を行っている株式会社Oslinkでは、それらで発生する各種ゴミや廃棄物収集・運搬まで一貫して行うことができます。
その他、粗大ゴミの解体やゴミ屋敷片付け、ハウスクリーニング、特殊清掃、廃棄物の仕分け分、消毒・消臭・除菌など、家周りのお困りごとも一貫して対応可能です。
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