鉄骨や鉄筋コンクリートが使用された建物解体の費用は、規模や立地条件、解体に使用する重機・工法など、さまざまな要因により決定されます。
ここでは鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)といった建物構造の種類について解説します。
またS造・RC造・SRC造における解体費用の相場や見積もりについて、栃木県で解体サービスを提供する株式会社Oslinkがご紹介しています。
ここで解説している鉄骨や鉄筋コンクリート解体費用のこと
・鉄骨や鉄筋コンクリートを使用した建物構造の種類 ・坪数ごとの鉄骨や鉄筋コンクリート解体の費用相場 ・S造やRC造、SRC造解体の費用を見積もる際に必要な項目 |
建物構造の種類(S・RC・SRC造)
建物の構造は大きく分けると、日本で最も多くの建物に使用されている木造と、より強度の高い鉄骨や鉄筋コンクリートを使用した建物があります。
また鉄骨や鉄筋コンクリートを使った建物の構造には、主に次の3種類があります。
・鉄骨造(S造:Steel Structure) ・鉄筋コンクリート造(RC造:Reinforced Concretel Structure) ・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造:Steel Reinforced Concretel Structure) |
どの建物構造であっても、基本的にはコンクリートの上に、鉄骨や鉄筋を建築していく点は同様です。
鉄骨造(S造)
コンクリートの上に配置する、建物を支える骨組みとなる柱や梁(はり)などに、鉄骨が使用され作られている建物を鉄骨造(S造)といいます。
一般住宅やアパートなど、幅広い建築物に使用される鉄骨造(S造)は、木造に次いで建設コストを抑えられる点が特徴です。
さらに鉄骨造(S造)は室内の柱を減らしやすい特徴もあるため、体育館や商業施設、工場といった広い室内空間が必要な建物に使用されるケースもあります。
また鉄骨造(S造)は、以下の通り軽量鉄骨と重量鉄骨に区別されています。
軽量鉄骨 | 主に一般住宅や小規模な建物に使われる、厚さ6mm未満の鉄骨。 軽量のため施工が比較的簡単で、解体費用も抑えられる点が特徴です。 |
重量鉄骨 | 主に集合住宅やビルなど大規模な建物に使われる、厚さ6mm以上の鉄骨。 耐震性や耐久性に優れて頑丈なため、解体費用も高くなる傾向にあります。 |
鉄筋コンクリート造(RC造)
コンクリートの上に鉄筋を配置し建築される鉄筋コンクリート造(RC造)は、主に一般的な集合住宅やマンションに用いられます。
鉄筋がコンクリートで覆われている構造上の特性から、耐火性や遮音性、耐震性に優れ、さらに劣化が進みにくいという利点も備えています。
そのため法定耐用年数は47年と定められていますが、適切なメンテナンスを行えば100年以上の寿命が期待され、長期的に使用可能です。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄骨の周りに鉄筋を組んで、コンクリートを流し込み作り上げる構造。
鉄骨造(S造)と鉄筋コンクリート造(RC造)の利点を併せ持つ構造で、耐火性や耐震性、遮音性、気密性、断熱性も非常に高いのが特徴です。
そのため建設コストも高額ですが、主に高層ビルやマンション、大型施設といった高い安全性や快適性が求められる建物で採用されています。
鉄骨や鉄筋コンクリート解体の費用相場
鉄骨や鉄筋コンクリート解体の解体費用は、それぞれ坪単価で相場があります。
ここでは鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)における、坪単価ごとの解体費用の相場をご紹介します。
鉄骨造(S造)解体費用
鉄骨造(S造)の解体費用は、軽量鉄骨が坪単価30,000円〜50,000円、重量鉄骨が坪単価40,000円〜60,000円が相場です。
他の鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)に比べると、安く解体できる場合が多い傾向にあります。
そのため坪単価的には、木造解体と同じ程度、もしくは少々高額になるケースが一般的です。
鉄筋コンクリート造(RC造)解体費用
鉄筋コンクリート造(RC造)の解体費用は、坪単価40,000円〜70,000円が相場です。
解体作業にはコンクリートの砕く作業が必要となるため、鉄骨造(S造)に比べると費用は高くなります。
また高層階の建物ほど、砕いたコンクリートの落下に配慮して解体する必要があり、解体費用も増加します。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)解体費用
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の解体費用は、坪単価50,000円〜80,000円と他の構造に比べて高額です。
複雑な構造と高い強度により耐震性や耐火性を保っている分、解体難易度が高くなる傾向にあるためです。
また特殊な重機や解体方法を必要とする場合が多く、工期も長くなる傾向にあります。
解体費用の見積もりに必要な項目
上記でご紹介した通り、鉄骨や鉄筋コンクリート解体の解体費用は、建物構造によって異なります。
また鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)といった構造以外にも、建物の規模や立地条件など、多くの要因が解体費用を左右します。
ここでは特に鉄骨や鉄筋コンクリート解体における見積額を左右する項目についてご紹介します。
建物の規模・構造はどうなっているか
一般的に建物の坪数(規模・サイズ)や階数が増えるほど、解体費用は高くなります。
また特殊な構造の建物を解体する場合、地中埋設物がある場合は、解体や撤去に別途費用がかかります。
例えば地下室がある場合、建物の基礎部分や地下に廃棄物や古い配管などの埋設物がある場合が挙げられます。
立地条件はどうなっているか
建物の立地条件は、解体作業の手間と時間を左右するため、解体費用に大きく影響します。
周囲に建物が密集しているエリアや道が狭く重機の搬入が困難な場所では、機械を使った作業が制限されるため、手作業での解体工事が必要になる場合があります。
さらに住宅地や学校、病院の近くで解体を行う場合、作業中の騒音が周囲に影響を与えることが懸念されるため、防音壁の設置などの追加の騒音対策が求められます。
残置物はあるか
建物内に家具や設備など残置物があり、解体業者が撤去対応する場合は、追加の費用がかかります。
例えばソファやタンスといった粗大ゴミ、家電リサイクル法の対象となるテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどは、自治体の収集サービスやリサイクル業者を利用する必要があります。
株式会社Oslinkでは、一般廃棄物収集運搬業許可や産業廃棄物収集運搬業許可を取得しており、さまざまな残置物を法令に基づいて適切に処分することが可能です。
使用する重機と工法はなにか
基本的に鉄骨解体には、クレーンやショベルカーといった鉄骨を切断する専用の重機が必要です。
また圧砕・ブレーカー・カッターといった特別な工法で解体する必要があります。
建物の構造や立地によって適した重機や工法は異なるため、それに応じた重機の搬入や作業費が発生します。
外構設備も解体するか
建物の解体と同時に、駐車場やフェンスなど外構設備も解体する場合、これらの費用が追加されます。
外構設備がある場合は、解体後のことを踏まえ、事前に解体範囲を確認し、費用の見積もりを依頼することが大切です。
有害物質があるか
建物にアスベストやPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの有害物質が含まれている場合は、別途解体費用が生じるケースがあります。
こうした危険性の伴う物質を安全に除去するためには、法令に則った専門的な機材や作業が必要になるためです。
鉄骨や鉄筋コンクリートの費用に関するまとめ
鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の大きく分けて3種類があります。
鉄骨造(S造)は、軽量鉄骨と重量鉄骨に分かれ、費用面に優れており、鉄筋コンクリート造(RC造)は耐火性や耐震性に優れ、長寿命が特徴で主にマンションに採用されます。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は高い耐震性と遮音性を持ち、大型施設や高層ビルに使用されますが、複雑な構造のため解体費用が最も高くなります。
鉄骨造では、軽量鉄骨が坪単価30,000円〜50,000円、重量鉄骨が40,000円〜60,000円が相場です。
鉄筋コンクリート造(RC造)は、コンクリート破砕が必要なため坪単価40,000円〜70,000円と高くなります。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は耐震性や耐火性が高く解体が難しいため、坪単価50,000円〜80,000円とさらに高額です。
解体費用の見積もりには、建物の規模や構造、立地条件、使用する重機や工法など複数の要素を考慮する必要があります。
規模が大きい建物や地下室がある場合は費用が増加し、密集地や狭い道路では手作業が必要になることがあります。
また騒音対策や残置物の撤去、外構設備や地中埋設物の処理も追加費用が発生します。さらに有害物質の有無により専門的な除去作業が必要です。
栃木県で解体サービスを提供する株式会社Oslinkでは、自社所有の重機を使用して直接施工を行うため、中間業者を介さずに解体費用を抑えた工事が可能です。
また解体時に発生する廃材を可能な限りリサイクルすることで、環境への配慮だけでなく、お客様の費用を削減しています。
鉄骨や鉄筋コンクリート解体をはじめ木造やプレハブ、倉庫解体まで幅広く対応しておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。