解体工事は、新たな建物を建てるためや土地を再利用・売却するために、古い建物や不要な構造物を取り壊す作業のこと。
建物の構造や立地条件に応じた多様な種類・工法がある解体工事は、目的に合った方法を選ぶことが重要です。
ここでは栃木で解体サービスを提供している株式会社Oslinkが、家の解体工事における種類や工法について解説します。
ご自宅や相続した空き家、倉庫、プレハブなどの解体を検討している場合には、あらかじめ解体の種類・工法を把握しておくことが大切です。
ここで解説する解体工事のこと
・解体工事の概要 ・撤去工事と解体の違い ・4種類の解体工事と特徴 ・6つの解体工法と特徴 |
解体工事とは?
解体工事とは、古くなった建物や構造物を取り壊すための作業全般を指します。
取り壊し作業以外にも、不要になった構造物を撤去する作業も解体工事に含まれる場合もあります。
一般的には新しい建物を建てる際や土地を売却する際に必要となる、更地にすることを目的としています。
解体工事を行う際には、建物の構造や材料によって工法や機材が異なるため、事前に詳細な計画や調査が必要です。
また解体工事は建物を解体して終わりではなく、廃棄物の撤去や処理、リサイクルも重要な作業の1つです。
撤去工事と解体の違い
解体工事と撤去工事は、作業内容の範囲に違いがあります。
家やプレハブ、倉庫、物置など、すでに完成している建物を分解し、撤去するまでが解体工事です。
また単に建物を壊す作業だけでなく、環境への影響を考慮して材料を分別しながら慎重に行われる点が特徴です。
一方、撤去工事は解体工事によってバラバラにされた建物の残骸や部品をその場所から取り除き、全てを片付けて更地にする作業です。
ただし一括りに撤去といっても電気・ガス・水道などライフラインに関する設備や外壁・カーポートなども撤去工事に入るため、非常に幅広い作業となります。
解体工事では、解体した後に残った物を撤去する工程も含まれているため、一般的には解体工事と言えば、解体と撤去の両方を含む作業のことを指します。
工事を依頼する際には、撤去だけで良いのか、解体から撤去まで依頼したいのかを念頭においた上で、業者へ相談することが重要です。
解体工事の種類
さまざまな種類が存在する解体工事は、建物や周辺環境の状況や目的に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。
また建物全体を取り壊す工事から、部分的な解体、内装や外構に焦点を当てた限定的な工事まで、それぞれの工事に特徴があります。
ここでは一般的なご家庭に関わる、代表的な解体工事の種類についてご紹介します。
全解体工事
家やプレハブ、倉庫などの建物全体を完全に取り壊して、更地にするのが全解体工事です。
現在、何かしらの構造物が建っている場所に新しい建物を建てる際、土地の再利用や売却などを目的に行われます。
また木造や鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)など、建物の構造に応じて異なる工法が用いられます。
部分解体工事
対象となる建物の一部分だけを取り壊すのが、部分解体工事です。
リフォームや増改築を行う際に必要となる工事で、既存の建物において不要な一定部分を撤去する場合に用いられます。
例えば既存の住居が手狭になった際、部分的に壁を取り壊し、新しい部屋を増築するなどの場合に行われます。
内装解体工事
建物の外枠や構造部分を残し、壁や床、天井、設備など内装だけを撤去するのが内装解体工事です。
内装が古くなってしまった家のリノベーションや改修工事の準備などを目的に行われます。
最近では空き家問題の解決の一手として、内装解体工事により古民家の再利用を推進する流れも加速しています。
外構解体工事
フェンスや門、カーポート、ブロック塀などを撤去し、家の外周部分や庭などの外構を取り壊すのが外構解体工事です。
家の古くなった外構を新しく作り替えるため、また土地を綺麗な状態へ整備するために行われます。
また新たに建築する建物であっても更地に建てる場合は、周辺整備を進めるため、一般的には外構解体工事が必要です。
解体工事の工法
解体工事には、建物の構造や立地条件、安全性、作業効率に応じて、さまざまな工法が使用されます。
ここでは代表的な家の解体工法を6種類、ご紹介します。
手壊し工法
手作業で建物を少しずつ解体するのが、手壊し工法です。
作業員が道具を使って慎重に建物を手で壊していくため、周辺環境への影響が少なく、狭い場所や隣接する建物が近い場合に適しています。
また解体する速度はゆっくりですが、安全性が高い工法なので、主に住宅密集地や狭い敷地、または重機の使用が難しい場所で選ばれることが多い傾向にあります。
重機解体工法
ショベルカーなどの重機を使い、主にアームで建物を効率的に解体するのが重機解体工法です。
建物の構造に応じてバケットやハンマーなどのアタッチメントを交換し、大規模な建物でも比較的短期間で解体が可能です。
また現場に重機は運び入れる都合上、周囲に障害物が少ない場所や広いスペースがある場所で用いられます。
併用工法
手壊しと重機を組み合わせた解体方法が併用工法です。
部分的に手作業が必要な箇所は手壊し工法を用い、大規模な重機による解体を組み合わせることで解体作業を進めます。
そのため手壊しと重機工法、それぞれのメリットを活かしながら、安全性や効率性を向上させることのできる工法です。
圧砕工法(アタッチメント工法)
重機に取り付けた圧砕機を使い、コンクリートを圧縮して砕きながら行うのが、圧砕工法(アタッチメント工法)です。
主にコンクリート造の建物などで使用される工法で、鉄筋コンクリート造や鉄骨造といった強度の高い建物解体に向いています。
また一般的に鉄筋を切断しながら作業を進めるため、周辺への振動や騒音を抑えつつ効率的に解体できます。
ブレーカー工法
ブレーカー工法は、ハンドブレーカーと大型ブレーカーという2種類の解体工具を用途に応じて使い分ける工法です。
ハンドブレーカーは手持ちで操作する小型のもので、狭い範囲や細かな作業に適しており、主にコンクリートやアスファルトの表面を破砕する際に使用されます。
これに対し大型ブレーカーは重機に取り付けるタイプで、強力な打撃力を持ち、岩や堅い構造物を効率的に粉砕することができるため、大規模な解体作業に適しています。
ただし、どちらの工法も騒音や振動が発生しやすく、特に大型ブレーカーはその影響が大きいため、周辺環境への配慮が求められます。
カッター工法
建物の一部だけを解体する場合や、隣接する建物を傷つけたくない場合に使われるのがカッター工法です。
コンクリートや鉄筋をダイヤモンドカッターなどで切断し、部分的に取り除くことが可能です。
家の増改築や部分解体、隣接建物が近い場合に選ばれる解体工法で、騒音や振動が少なく、精密な作業が求められる現場で使用されます。
解体工事に関するまとめ
解体工事は、古い建物や不要な施設を撤去し、新たな建築や土地利用のために行う工事です。工法や機材は建物の構造により異なり、廃棄物の処理やリサイクルも重要な工程です。
解体工事は建物を分解する作業で、環境に配慮し材料を分別しながら行われます。撤去工事は、解体された残骸を取り除き、更地にする作業です。一般的には解体工事には撤去工事も含まれます。
解体工事には、建物全体を取り壊す全解体工事、一部だけを撤去する部分解体工事、内装を撤去する内装解体工事、外周部分を取り壊す外構解体工事などがあり、目的や状況に応じて選ばれます。
手作業で慎重に解体する手壊し工法、重機を使って効率的に行う重機解体工法、両者を組み合わせた併用工法があります。またコンクリートを圧砕する圧砕工法や、ブレーカーやカッターを使う工法もあります。
栃木県で解体サービスを提供している株式会社Oslinkは、建物の構造に応じた最適な工法をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
また工事前に詳細な見積もりを提示し、追加費用が発生しないよう、全ての工程で透明性を確保する明朗会計を徹底しています。
解体工事施工技師をはじめ、さまざまな資格を取得し、法令を遵守し周辺環境に配慮した安全な解体工事を行います。